「音楽は生活そのもの。夢中になってやってりゃいいよね」
ベスト・アルバムを携えての全国ツアー、締めくくりの日本武道館公演。
ライヴDVDと4枚のシングルのリリース。怒涛の2007年を駆けたSOUL'd OUTが集大成にして新たなスタートを予感させる渾身のニュー・アルバム『ATTITUDE』をリリース!
最新作『ATTITUDE』には彼らの“今”がここにある

Diggy-MO'/Main MC |
2003年のデビュー以来、日本のヒップホップ/R&BシーンをリードしてきたSOUL’d OUT。高速弾丸ラップを繰り出すメインMCのDiggy-MO’。ヒューマン・ビート・ボックスを自在に操るMCのBro.Hi。ともに驚異的なスキルのラップと絶妙なメロディーフロウのセンスの持ち主。この2MCにSOUL’d OUTサウンドの要、Shinnosukeの洗練されつつもアタック力のあるトラックが絡むコンビネーションは最強のトライアングルだ。
2年ぶりとなる待望のオリジナル・アルバム『ATTITUDE』を1月23日にリリース。最新シングル『COZMIC TRAVEL』など6曲のヒット・シングルも収録。ヒップホップ、ソウル・クラシックス、ディスコ、ファンクなどのブラック・ミュージックをベースに、クラブ・ミュージックやロック・サウンドも飲み込んだモンスターグループが放つ渾身の1枚に仕上がった。
「力強い1枚。ガッツのある感じ。SOUL’d OUTの基本軸はブレずに幹が太くなった。現在のSOUL’d OUTがここにある」
Diggy-MO’がアルバムの仕上がりについて話し、Shinnosukeが続ける。
「デビューから4年、ブラック・ミュージックが好きだというところをもう一回ちゃんと持ってきた。ディスコやファンクっぽいものが揃った感じがある」
そしてBro.Hiは「強くて真っ直ぐなアルバム。変化球がない」と率直な感想を語った。
音楽が持つマジックを体感させてくれるSOUL’d OUTそのサウンドの肝は?

Bro.Hi/Human Beat BOX/MC |
最新作『ATTITUDE』は、これでもかとSOUL’d OUT節が炸裂! 真骨頂であるクセになる連呼フレーズや男気に満ちたラップ・パート、高揚感のあるメロディーフロウ、ヒップホップ/R&Bファン以外も取り込むトラックス。聴いていくうちにグイグイと引き込まれていく。高度なスキルや卓越したトラック・メイク、リスナーの耳を引っ掛けるサウンド・フックなど彼らが群を抜く理由はある。だが、彼らの一番の強みは思いや感情が、音に姿を変えてグッと響いてくること。
「曲を書いたときに思っていた感情でやること。屈託なく曲を書くということもそう。技術的なことも重要だけど、素の勢いがここぞというときには出て欲しいと思っている。自分にも、録音したテイクにも。例えば上手い人のライヴを観るよりも、いい歌を聴いたときのほうが大きかったりするし。最後は技術ではない。思いだから」とDiggy-MO'が楽曲へ込めた思いを話す。
「スキルは大切だけど、スキルがなくても通じるものが本物だと思う」
Shinnosukeが音楽について真摯に語れば、Bro.Hiが後を受けて話す。
「フロウの流れの面白さといった部分も、感情表現という部分も両方嗜んでいないといけない」
音楽の持つマジック、いわばビリーヴ・イン・マジック/ミュージックが彼らの歌には宿っている。音楽への愛情と信頼感、自分の思いを具現化するためのスキル。それを維持するための日ごろからの精進。音楽に対しての探究心の強さが音の端々から感じられる。ロック好きのリスナーにも彼らのファンが多いのも、ジャンルを越えた音楽への愛情が伝わっているからだろう。音楽好きである限り彼らはジャンルでリスナーを区別しないという。
「音楽的に雑食性だったりするところが強いですからね。今でもロックも聴くし」と話すDiggy-MO’は、幼少からクラシック・ピアノを学んだバックボーンも持っている。「学生時代はロックを聴いていた」というBro.Hiは、ニュー・ジャック・スイングの洗礼でブラック・ミュージックの虜となり、ザ・ルーツのライヴを観てヒューマン・ビート・ボックスを習得しようと思ったそうだ。もともとは画を描いていたというShinnosukeは「視覚的なものがそれぞれの頭のなかで広がるところが音楽の魅力」と語る。さまざまな趣向も彼らの懐の深い音楽性を窺わせる一端だ。
「音楽的であれば、必然的に3人がコンポーズされると思う」
Diggy-MO’がそう語り、揃うべくして揃った個性のコンビネーションも彼らの音楽に力を与えていることを感じた。
ライヴでは“伝わった”と信じられる瞬間がある!

Shinnosuke/Trackmaster |
「今度のツアーは新しい曲が多いからライヴでどういう化け方をするか予測できない。それは身体で体感しないとわからない。そういうのはアドベンチャーでいいですよ。ライヴには“あっ、伝わったな”というグッと信じられる瞬間がある。それが一番肝心だし、自分を高揚させていく力になる」
3月からはじまるツアーへのDiggy-MO’の意気込みだ。3月13日には広島クラブクアトロにも登場する。
「広島クアトロは、屋上に控え室があって開放的。オーディエンスの反応も密でいい印象ですね」と話すのはBro.Hi。彼のヒューマン・ビート・ボックスはライヴ栄えするパフォーマンスなので、お見逃しなく。
ただ、ツアーの目的はあくまでもライヴであって、現地のおいしい食べ物などはうれしいけれどもあくまで音楽に付随する二次的なもの。ファッションも好きなブランドはあるけれども同じく二次的なものと語る彼ら。音楽への姿勢はやはりここでも真摯。
「好きなものは好きだけど、いろいろなものが増えていくと音楽の幹が見えにくくなるから」とDiggy-MO’が語った。
日々、音楽に集中。音楽を軸にオフィシャルもプライベートも区別のない、音楽一本やりの毎日を過ごしてそうに見える。
「音楽は生活そのものだから。なんでも夢中になってやってりゃいいよね」とDiggy-MO’は話す。
サウンドの鍵を握るShinnosukeはトラック制作の環境に「現状満足できる環境は揃っている。でも、最終的には家でやってしまおうということではない」と言う。これは彼らの外へと向いたフィジカルな強さの現れだろう。
最後に彼らに聞いてみた。そこまで己を惹きつける音楽の魅力とは?
「他のもの作りをしている人もそうだと思うけど、グッとくるところがあるからやってるんじゃないですかね」
Bro.Hiが話し、Diggy-MO’が続ける。
「俺らの場合は1曲できると、何か強くなれた気がする」
では、強くなった彼らはどこを目指すのか。
「毎回ぎりぎりでやればいいんじゃないですかね。そのとき、そのときで」とBro.Hiは応えた。
『ATTITUDE』がクライマックスを迎える13曲目の『GROWN KIDZ』。友情、別れ、旅立ちなど男ならグッとくるメッセージが詰まったナンバーだ。曲の終盤、Diggy-MO’が強く唄い上げるパートには彼らの言うグッとくるフィーリングが詰まっている。一緒に行く奴もいる。さよならする奴もいる。そこには彼らの“お先に失礼”的な前に突き進む強さと、“お互い無事だったらいつかまた会おうぜ”的な暖かさがある。このアルバムを作り上げた彼らが何か新たな強さを手にしたことを確信させるアルバム・パートだ。それは何か。このアルバムを聴いて、ライヴを観て、リスナー自身が確認して欲しい。それぞれのグッとくる部分をSOUL’d OUTはびしびしと刺激してくれるはずだから。 |