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東京スカパラダイスオーケストラ
東京スカパラダイスオーケストラは、常に変化し続けているバンドだ。
東京スカパラダイスオーケストラ
いますぐにチケットをGETすべき

茂木欣一/drums GAMO/tenor sax
茂木欣一/drums (左)
GAMO/tenor sax (右)
川上つよし/bass 谷中敦/baritone sax
川上つよし/bass (左)
谷中敦/baritone sax (右)

今年6月に、通算12枚目のオリジナル・アルバム『WILD PEACE』をリリースした、スカパラこと東京スカパラダイスオーケストラ。ジャマイカで生まれたスカ・ミュージックを素地にしながら、ソウル、ジャズ、ロックンロール、歌謡曲……と、さまざまな音楽のエッセンスを呑み込んでは消化して、他のどこにもない“トーキョースカ”へと昇華させてきた彼ら。1980年代後半からストリートやクラブを中心にライブ活動をスタート。以後、メンバーの脱退や死去など試練を乗り越えながら、止まることなく全力疾走し続けている生粋のライブ・バンド、だ。というか、世界的にみても、こんなに忙しく動き回っているバンドはなかなかいないんじゃないか?
 少なく見積もっても年間で100本以上のライブで国内・海外を股にかけて飛び回りながら、レコーディング・ワークをこなし、さらにはメンバー個々がバンドやセッション、DJなど課外活動も盛んに行い……と、この人たちはいつ休んでるんだろう?と首をかしげたくなるほどのワーカホリックぶりだ(とは言え、夜な夜な痛飲しているシーンをしょっちゅう目撃されているメンバーもいたりもするから、プライヴェートもガッツリ満喫しているのだろう)。
 そんな風に、あちこちに登場してはド迫力のライブで聴き手を圧倒してくれるスカパラだが、これまでの数十年間において数えるのもイヤになるぐらいたくさんの本数のライブをやっていてもなお、実際にスカパラを生で観たことがない人がたくさんいる……ってこと自体は、まあしょうがないとしよう。そういう人たちには、何も先入観を持たずに一度スカパラを体験すべきだ、とだけ言っておく。だが、ちょっと厄介なのは、過去に一度か二度観たぐらいなのに、「ああ、スカパラ? 前に観たから今度はいいや」みたいな感じで、すっかり知った気になってる人が多いってこと。そんな人には、ちょいと圧力高めに「今すぐ直近のライブ・チケットをGETしなさい!」と、声が裏返っちゃう勢いで腰の重いリスナーに訴えかけてみたい。



スカパラを楽しむスカパラメンバーたち

加藤隆志/guitar 沖祐市/keyboards
加藤隆志/guitar (左)
沖祐市/keyboards (右)
NARGO/trumpet 冷牟田竜之/alto sax & agitate-man
NARGO/trumpet (左)
冷牟田竜之/alto sax & agitate-man (右)
大森はじめ/percussions 北原雅彦/trombone
大森はじめ/percussions (左)
北原雅彦/trombone (右)

スカパラは、常に変化し続けているバンドである。コンスタントにリリースされてきたオリジナル・アルバムだけを追ってみても、その一端に触れることはできる。メンバー全員が作曲に関わり、数ある候補曲の中から残ったクオリティの高い、バラエティ豊かなオリジナル曲がアルバムを彩っているが、そのすべてにどこかキラリと光る新しい試みやアプローチのあとが窺える。バンドというものは、長年続けていればマンネリズムに陥ることもあるだろう。しかしスカパラは新作を届けてくれるごとに、聴き手に驚きをもたらしてくれる。そしてそれは、メンバー自身は常に新鮮な音楽的刺激を追い求め、それをバンド・サウンドに反映させてきたことの証でもある。つまり簡単に言うと、スカパラのメンバーたちは、スカパラをやってることを思いきり純粋に楽しんでいるってことなのだ。
 目下の新作『WILD PEACE』にも、そうした「楽しんでる」感が随所に発見できるだろう。たとえば、甲本ヒロト、Chara、ハナレグミ(永積タカシ)のヴォーカリスト3人を迎えた「歌モノ3部作」。いずれも独自の世界観を持つアーティストばかりだが、彼らの魅力を十二分に活かしつつ、その個性をバンド・サウンドの中に巻き込んだことで生まれたケミストリーを、スカパラの新たな表情としてディスコグラフィに加えている。もちろん「歌モノ3部作」以外の楽曲でも、アレンジやリズムのアプローチなど、聴きこめば聴きこむほどに楽しめる「仕掛け」があちらこちらに織り込まれているのも面白い。
 しかし、先述した「スカパラは、常に変化し続けているバンドである」ということの本質は、オリジナル・アルバムを追うだけでは理解できない。たとえばデビュー当時から演奏してきたナンバーにしても、最高の演奏は一番新しいライブで更新されている。最新アルバムに入ってる曲だって、より生々しい迫力をもったアレンジに生まれ変わっていることだろう。さらに言えば、音源化されていない新曲もライブ・ツアーの中で披露され、その手応えを糧にしてレコーディングに挑むこともあるのだ。そうやってスカパラは、いつだってフレッシュであり続けてきた。そしてその姿勢は、これからもずっと変わらない。
 もし、あなたが数年前に一度、スカパラのライブを観たきりだとしたら、それよりも素晴らしい演奏を、現在のスカパラは間違いなく観せつけてくれることだろう。だから声が裏返っちゃう勢いで言うのだ。「今すぐ直近のライブ・チケットをGETしなさい!」と。

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写真=海保竜平 文=宮内健(ramblin')
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