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加藤ローサ
「今だったらもっとこうするのに」と考えることが、女優として成長している証し
加藤ローサ
映画『いちばんきれいな水』でのいちばんきれいな夏の思い出

加藤ローサ
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「この夏は一回だけなんだよ!」
今秋に公開される映画『いちばんきれいな水』で、初主演をものともせず、みずみずしい演技を披露している加藤ローサさん。
 この作品は昨年の夏、20日間にわたり撮影されたもの。思い出に残る夏になったという。
「クランクアップの日は、妹の莉央ちゃん(夏美役・菅野莉央さん)と別れるのが悲しくて、ふたりでひたすら無言で泣きました。すごく濃い20日間でしたね」
 夏休み、小学6年生の妹・夏美が、姉・愛と奇跡の3日間を過ごすというストーリー。
 ローサさんが演じるのは、11年間病気で眠り続ける姉・愛。19歳でありながら心は8歳という難しい役だ。
「撮影前にリハーサルをして、衣装合わせや打ち合わせで監督とお話しする機会が何度かあったんですよ。その時に役について聞いてみたら『そのままでいいんじゃないかな』と言われました。よく考えてみたら、自分が8歳の頃って何もかも自由だった。だから、撮影中は深く考えずに楽しんで演じていました」
 天性の明るさと無邪気でキュートな笑顔。愛のキャラクターは、そのままローサさん自身のキャラクターでもある。
「演技指導は全然なくて、『勝手にカメラまわすから、いいところではじめて』というかんじで撮影しました。監督はすごく雰囲気を大切にする方で、自然に莉央ちゃんと姉妹になることができましたね」
 映画の中では本当の姉妹のようなローサさんと莉央さん。現場でも姉妹のように仲良しだったとか。
「顔合わせの控え室で初めて会った時、莉央ちゃんは本を読んでいたんですよ。『お姉さんだから話しかけなきゃ』と意気込んで話しかけた時、(彼女は)小説を読んでいて驚きました。子どもだと思っていたんですけど、そこで対等に話せる子なんだと思いましたね。莉央ちゃんには本当に助けられました」
 撮影当時は、おたがいに役柄と同じ年齢。さらに莉央さんは夏美と同じ中学受験の真っ只中だった。
「一緒に勉強しましたよ。莉央ちゃんとはすごく話が合うんですよ。爪いじりが好きとか、くだらない話で盛り上がっていましたね。ふたりともひとりっ子なので、友達みたいな姉妹になれてすごく楽しかったです。姉妹っていいなと思いました」
 等身大の飾らないふたりの自然な姿が、作品を独特な雰囲気に仕立てている。それはウスイヒロシ監督の意図だったのかもしれない。
「滑り台を滑るシーンがあるんですけど、監督に『ここら辺で遊んでて』と言われて、テストの時に滑り台を滑ってみたら靴底がゴムで全然滑らなくて、『あ、滑らなかった』って言って駆け下りたんですけど、それが本編で使われていた。本番もちゃんと撮ったんですけどね」
 夜の街をさまようシーン、ブランコをこぐシーン、ファミリーレストランではしゃぐシーンなどなど、印象的なシーンは数多くある。その中でも “いちばんきれいな水”のシーンは格別に美しく神秘的だ。
「4日間かけて、通常の25mプールとダイビング用の深いプールをふたつ使って撮影しました。他のシーンではあまりなかったんですけど、このシーンにはカット割があったので、どういう仕上がりになるのか想像がつきませんでした。はじめて完成した映像を見た時は、光と水がキレイでびっくり。感動しました」

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写真=海保竜平 スタイリスト=mick ヘアメイク=足立真利子 取材 / 文=次藤 梓
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